こんにちわ、KURE税務会計事務所です。
さて、今回は相続税の計算方法について少しお話します。
相続税の計算方法は他の税法とは少し違っていて複雑です。
例えば、法人税や所得税なら課税所得に税率を乗じて税額を算出し、消費税なら預かった消費税から支払った消費税を差し引いて税額を算出するなどその計算方法は単純です。(もちろん、課税所得の算出等、税額の計算に至るまでの過程は複雑ですが。)
ならば、相続税はというと、相続した財産に対して税率を乗じて相続税額を算出・・・とはいかないのです。
相続税の場合は、相続財産から債務を控除した純財産を、いったん相続人が法定相続分という決められた相続分通りに取得したと仮定して算出した、それぞれの相続人の相続税額を合計し、その合計額を実際に各相続人が取得した純財産の割合に応じて按分し、それぞれの相続人が納付すべき相続税額を算出します・・・・・・。
・・・わかりにくいですよね?
仮に、相続人が長男Aと次男Bの子供2人だけで純財産が1億円だとします。これを長男Aが7,000万円を、次男Bが3,000万円を相続したとした場合の相続税額の計算は、
①法定相続分通りに取得したとみなした場合の課税価格
〈1億円-基礎控除7千万円(現状)〉×1/2=1,500万 ずつ。
②税額
〈1,500万円×15%-50万円〉=175万円ずつ。
③長男Aの納税額
〈350万円×7千万円/1億円〉=245万円
④次男Bの納税額
〈350万円×3千万円/1億円〉=105万円
となります。
やはり他の税法よりも複雑ですよね?もちろん、純財産の計算等も、他の税法に引けを取らない程複雑なんですよ。