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法人成りによる消費税の納税義務について

先日、法人成りを検討されているお客様からのご相談の中で、「消費税がかかるから法人にしたい」とのお話がありました。

 

個人事業が軌道に乗り、年間の課税売上高が1,000万円を超えたため消費税の課税事業者となるので、法人成りして2年間免税事業者となる方法を選択したいとのことでした。

 

消費税では、基準期間(簡単にいうと、個人事業者はその年の前々年、法人は2期前(一定の場合は違ってきますがここでは割愛しております。))の課税売上高が1,000万円以下であれば、その年度の消費税は免除されます。

※(資本金が1,000万円以上の法人は除きます)

 

しかし、平成23年の税制改正により基準期間が存在せずとも特定期間(簡単に言えばその年度の前年度の最初6か月間)における課税売上高が1,000万円を超えていれば、消費税は免除されないこととなっています。

 

ただし、この特定期間の課税売上高に代えて特定期間中の給与等支給額による判定もできることとされています。

 

したがって、下記のいずれも1,000万円を超える場合は消費税の納税義務は免除されません。

 

①特定期間の課税売上高

②特定期間の給与支給額

 

以前は「法人成りで2年間消費税が免税」というのが当たり前の節税スキームとして浸透していましたが、現在は法人成り後1年目は免税でも2年目は課税事業者になる可能性がありますので注意が必要です。

 

ある程度、税務の知識がある経営者様の方が引っ掛かりやすいところでもあります。

 

当然、我々専門家の中では当たり前の知識となっておりますので、同業者の方からすれば「何をいまさら・・・」といった内容になっておりますが。

 

このように、税法は毎年改正され、その内容も複雑になっておりますので、安易に考えずに専門家にご相談されることをお勧めいたします。

 

 

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カテゴリー:税務・会計
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