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消費税率の引き上げに伴う総額表示義務の特例

こんにちは、KURE税務会計事務所です。

 

今回は、消費税率引き上げに関する事で初めて自分自身が体験したことから、総額表示義務の特例について書かせて頂きます。

 

昨日、いつものようにスーパーで子供が欲しがる鶏のから揚げ、200円のラベルの貼ったものを2パック持ってレジへ並び、400円を用意して支払おうとすると、「420円になります。」と。

「え?」と言った私に、「すいません。12月から税抜き表示になってまして。」とすかさずレジのお兄さんが言いました。

「あ、そうですか。」と言って20円を追加で支払い、子供と手をつないで店を出ると、入り口に「12月より税抜き表示・・・」のお知らせが貼ってありました。

 

消費税には「総額表示義務」というものがあります。これは、簡単に言うと、消費者に商品の販売やサービスの提供を行う課税事業者が、値札やチラシなどにおいて、あらかじめその取引価格を表示する際には消費税込で支払総額で表示しなければならないということで、今回の私のスーパーでの買い物の場合であれば、鶏のから揚げには210円のラベルを張っておく必要があります。

 

 しかし、皆さんもご存じのとおり、消費税率は来年以降2度にわたって段階的に引き上げられます。

 そのため、事業者は税率の引上げがあるごとに商品の値札を付替えたり、カタログ等を作成し直さなければならなくなり、事務負担や経済的負担を負わなければならないことになります。そこで国は、こうした事務負担に配慮して、従来義務付けられていた事業者に対する総額表示の特例として、一定期間総額表示を要しないという法律を制定し、平成25年10月1日から平成29年3月31日までの間、総額表示義務の特例として、税込価格を表示することを要しないものとしています。

 一方、消費者に対しても配慮しており、無条件に税抜き表示で良いというものではなく、総額表示の特例を受けるには、誤認防止措置として、総額表示をしない場合においても、消費者が商品等を選択する際に商品価格が税込でないことを明瞭に認識できるよう表示しなければならず、誤認防止措置の例としては、例えば次のものが挙げられます。(他にも色々あります。)

 

【1】税抜き価格のみを表示する場合の誤認防止措置

 

 (1)個々の商品等において税抜価格であることを明示する例
  ・○○○円(税抜価格) ・○○○円(本体価格) ・○○○円+消費税

 

 (2)店内等における掲示等により一括して税抜価格であることを明示する例
  ・個々の値札等においては税抜価格のみを表示し、別途、店内の消費者が商品等を選択する際に目に付き易い場所に、明瞭に「当店の価格は税抜表示となっています。」といった掲示を行う
  ・チラシ、商品カタログ、ウェブページ等において、個別の商品価格には税抜価格のみを表示し、別途、消費者が商品を選択する際に目に付き易い場所に、明瞭に、「本チラシ(本カタログ、本ウェブページ等)の価格は全て税抜表示となっています。」といった表示を行う

 

 今回、私が買い物したスーパーは上記(2)の方法をとっていたようですが、子供とうろうろと店中を15分程歩いた上にレジで支払いするまで気づかないような表示の仕方はダメですね。(私が鈍感なだけかもしれませんが・・・。)誤認防止措置には当たらないと思います。実際、隣のレジでもおばさんが「えっ?そうなの?」と、なにやら消費税について店員と話してましたから。

 

かといって、「表示がおかしいから払わない」なんて言うつもりもないですが(そんな理屈は通りませんしね。)、少なくとも商品を選ぶ際の心づもりがしたいですよね。予算もありますし。レジで支払いの際に「あ、やっぱり止めます」って言うのもはずかしいですし・・・。(笑)

 

 

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カテゴリー:税務・会計
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